知的要求を満たしてくれた「門真市史第六巻」

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 先日、市教育委員会より門真市史の完結編である「門真市史第六巻」の贈呈を受けました。第六巻に記述されていることのほとんどがとても新鮮で知的要求を満たしてくれるものでした。

 また、門真市政の今後を考える上でとても勉強になりました。

 そして、自分がどれだけ様々な問題について勉強不足であるかよくわかりました。引き続きあと2・3回は、読まないと身につかないと思いました。
どんな点が勉強不足であったかと言うと、
?封建制度(江戸幕府)が崩壊し近代国家(明治以降)の形成がどのような経緯を経たか、地方行政や税制度、行財政の変遷について教えられたこと。
?幕末から現在に至る門真の住民の暮らしがどのようなものであったか詳しく知ることが出来たこと。
?徴兵制や戦時体制など天皇制のもとでどんなことがおこなわれたか
?門真の「まち」の発展と産業とのかかわり。
?門真・北河内の学校教育などです。?それ以外にもたくさんありました。

 興味深く読んだ箇所を少し紹介させてもらいます。

第1部「戦前期の門真」では

 「序章」や「第1章」に、王政復古後の新政府の支配体制の様子について記述されていました。大阪鎮台→大阪裁判所(摂津・河内・和泉を管轄し、主として民政事務)→大阪府→郡村への通達は、臨時的に通路人(大阪市内から屎尿を汲み取る人々がつくった組合)→幕府の時代に支配していた代官が帰順したので禁裏代官として茨田郡の各村の民政・租税の取立てをしたなどが詳しく記述されてました。
 また、戸籍法がどのように整備されたか、連動して徴兵制をどのように確立させたか経過が詳しく紹介されていました。
 明治11年に布告した、郡区町村編成法・府県会規則・地方税規則など中央集権制を強化する為の体制作りの過程もよくわかりました。
 「第1章」の屎尿問題と衛生も興味深く読みました。下屎(大便)と小便を区別して大阪市内の町家から買い受け門真の村々に船で運び田畑に運んだ話や裕福な農民が屎尿の買占めをおこない騒動が発生した為、大阪府、農民、町人の三者が集まり協議がおこなわれ合意した経過、伝染病の発生など衛生上の問題についての紹介がありました。また、「下馬伏村の下尿購入者・購入先一覧」など参考資料もたくさん記載されていました。

 「第2章」の地方自治制度の成立と展開には、明治21年に地方制度の本格的な整備を図るために公布された市制町村制と門真四村(門真・大和田・四宮・二島)に統合されていった過程、財源確保のために実施された大和田村の特別電柱税、河北高等女学校開設の経過、郡制の廃止なども大変参考になりました。

 「第3章」では、門真をめぐる合併の歴史が大阪市の発展と密接にかかわっていたこと、門真の上水道整備も合併と密接な関係があったこと、大阪府と大阪市が昔からライバルであったことなどよくわかりました。
 戦時体制の強まりの中で、村の財政に占める軍関連支出が増加していく様子が詳しく記述され興味深く読みました。「第4節の戦争と市民生活」に戦争を支えるための国民貯蓄、消費生活の抑制、ラジオ体操など詳しく紹介されていました。また、食糧確保、米供出の妨げになるとしてレンコン栽培にも規制が加えられたとありました。  鶴見緑地が市民の憩える公園ではなく「防空空地地帯」を目的に計画されたことなどについてはじめて知りました。また、門真の空襲の状況、門真の戦死者について戦没者一覧や月別戦死者の推移など豊富な資料を示しながら丁寧に記述されていました。

第2部「戦後期の門真」では

 第1部と記述形態がごろっと変わり、インタビューや座談会で当時の様子を語ってもらった内容を随所に入れながら全体が構成されていました。特徴ある語り方を読みながら「これはだれだれさんや!」、「これはだれやろ?」とか想像しながら読みました。

 「戦前期の門真」は、ほとんど知らないことばかりでしたが2部は、私の知っていることもたくさん記述されていました。読みながらこれまでの断片的な知識がつながり以前より立体的に捉えることが出来ました。しかし、不勉強のため知らなかったこともたくさんありました。

 例えば、新憲法のもとで公布された地方自治法にもとづいておこなわれた公選町村長選挙でたびたび交替したこと、自治警察が住民投票で廃止賛成多数を占めた、門真での農地改革の状況と農民運動の取り組みなど新鮮な内容でした。

 教育関係では、門真の中学校給食が大阪府下で和泉中学と同じく最初のころである昭和31年から実施されていたことをはじめて知り驚きました。

 門真の急激な都市化というものがどれほど凄まじいものであったか、いろいろな方からお聞きしていましたがゴミや屎尿処理、学校建設が追いつかない状況などこれほど凄まじいものであったかよくわかりました。

 最初に述べましたが、久しぶりに面白く読書ができました。今後の門真市政に充分に役立てたいと思いました。

 是非お読みください。なお、門真市歴史資料館で「門真市史第六巻」は、1冊5500円で販売しています。

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このブログ記事について

このページは、亀井あつしが2006年5月 3日 16:57に書いたブログ記事です。

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