多重債務者相談窓口を庁内に開設することを求める(質問と答弁の全文)

質問

「門真市が多重債務者相談窓口」を開設することについて提案する質問をします。

 質問にあたり私の生活相談であった内容を少し紹介させていただきます。今年1月10日、自営業の女性が、「サラ金の返済について相談にのって欲しい」と亀井事務所を訪れました。お話を聞く中で私は、「これは、過払いの可能性がある」と思いすぐに弁護士事務所を紹介し弁護士の力を得て3ヵ月後に解決しました。

 具体的には、生活のやり繰りがつかず16年前にアコムで30万円借り、その後、返済、借り入れを繰り返し、9年前からプロミスでも借り入れをするようになったそうです。そして、毎月3万円から7万円の多額の返済を続けてこられました。16年間欠かすことなく続けているのに一向に残高が減らない、それもそのはずです、金利が29%にもなり返済しても返済しても元金が減らない。残高がプロミス30万円、アコム30万円とそれぞれの会社から通知が来ていました。そのような中で、途方にくれ、藁をもすがる思いで私の事務所を訪れたものです。最終的に、アコムから49万円、プロミスから5万円、合計54万円が過払い金として戻ってきました。

 解決後、この方は、私に「出口の見えない金縛りあったような気分から、解き放たれた思いがした」としみじみとお話されていました。

 また、多くの多重債務者は、200万円。300万円という残高になり、もうこれ以上返済出来ない状況に陥りやっと弁護士事務所を訪れるというケースがほとんどです。その場合でも、数十万の過払い金が戻ってきて驚かれる方が決して少なくありません。

 ある弁護士の方のお話によると、ホームレスの実態調査をした時、聞き取りで「多重債務が理由でホームレスになった」と言われ、その方の相談にのり、過払い金が戻り、そのお金を元手に生活再建が出来たそうです。

 弁護士費用のことを考えて、なかなか相談したくても相談に行けない方がたくさんおられます。そのような人たちの為にも無料の法律相談の充実が求められています。

私は、先日、滋賀県の大津市で開かれた、「自治体職員向け多重債務対策支援講座」に参加し、全国各地の自治体で取り組まれている先進的な多重債務者相談活動や、昨年成立した新貸金業法移行の政府の動きなどについて学んできました。

 例えば、人口5万人の滋賀県の野洲市では、住民・人権相談総合窓口ネットワークという体制で、市民課に総合窓口を置き、無料弁護士相談、行政相談、消費生活相談を開設し市民の受け入れ態勢を取っています。第一相談受付窓口でまず相談を受け、聞き取った上で、相談者が、多重債務の場合、相談者の了解の上で消費生活相談員から、税や国民健康保険を担当する課に連絡をする。逆に市民と接する機会の多い各担当職員が、借金の相談をキャッチすれば、消費生活相談員のところへ案内し、債務整理の相談と共に、相談員がコーデネイト役となって、生活再建に向け必要な行政サービスの支援をしたり、弁護士会や司法書士会を紹介したりしています。また、市役所内部だけでなく、警察や社会福祉協議会、高齢者・障害者福祉施設、地域包括支援センター、医療機関などとの連携も取っています。

 このような取り組みを通じて、多重債務者の過払い金がサラ金業者から返金され、生活再建の道が開かれ、滞納していた税や国保料が再び収められるようになったケースがたくさん紹介されていました。

 政府は、内閣に金融庁長官を本部長とする多重債務者対策本部を設置し、今年4月20日、「多重債務問題改善プログラム」を決定しました。基本的考えとして、「消費者金融の利用者が少なくとも約1400万人、そのうち多重債務状態に陥っているものは200万人を超えている」との認識を示し、「借り手対策として、債務整理や生活再建のためのカウンセリング」の必要性を認め、「多数の多重債務者がどこにも相談できないまま生活に行き詰る恐れがある中で、相談体制の強化はすぐに措置すべき課題であり、少なくと出来るところからやり始めることが重要」「特に市町村は、住民から最も身近で、住民との接触の機会も多い」「多重債務以外の問題も含めて総合的に問題を解決する役割も期待できる」ということが示され、そして、市町村における相談窓口における対応の充実として、「多重債務に陥った事情を丁寧に聴取し、考えられる解決法の選択し(任意整理、特定調停、個人再生、自己破産など)を検討・助言し、必要に応じて専門機関(弁護士、司法書士、医療機関など)に紹介・誘導するといったプロセスを取ることが望ましい」と記述されていました。

 門真市として、多重債務者窓口の開設についての見解をお聞かせください。また、すぐに実行できることとして、多重債務者を発見できる部署や多重債務者の生活再建に協力できる部署に、多重債務の解決法や相談先を解説したパンフレットを用意できないでしょうか、多重債務者を対象とした無料法律相談会を開催出来ないでしょうか、答弁を求めます。

答弁
 
 多重債務者相談窓口を開設することについてでありますが、多重債務者すなわちサラ金などで債務の返済が困難になった人の相談は、本市と守口市と共同で守口門真商工会館の8階で勤労者を対象に『生活再建相談』として専門の相談員による相談窓口を開設している。

 相談者に任意整理・調停・自己破産などの債務整理の可能な解決方法を示し、助言している。

 庁内では生活産業化の『消費生活相談コーナー』において『消費者生活相談』の一部として多重債務の相談を受けており、相談者から内容を聞き取り多重債務の相談と判断できた段階において、専門機関へ紹介。誘導するといったプロセスを取っている。

 今年の4月20日に、金融庁および総務省から「多重債務問題改善プログラム」が示され、市における相談窓口の対応の充実による相談体制の補完機能を活用し、関係機関ともども連携するなど要請されている。

 独自での多重債務者への相談窓口の開設については、相談者の事情聴取を丁寧におこなうことはもとより、具体的な解決方法のレベルアップを図るなど、現在の相談窓口の充実に努め対応してまいりたいと考えている。

 また、様々な窓口に、多重債務の解決方法や相談先を紹介したパンフを用意出来ないかとの件については、現在、総合的なパンフレットの中で触れているが、今後、多重債務に視点を絞ったパンフレットなどを剪定し、実施に向けて検討していく。

 一方、多重債務者対象の無料法律相談会の開催を出来ないかについては、現在、広報好調かによる弁護士の『無料法律相談』を1週間に3日開設しており、その事業で利用していただきたい。